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『初恋時 クリムゾン・ヴァンパイア』夏目翠 [ライトノベル]

吸血鬼アレクの”花嫁”(という名の食糧係)兼メイドとして仲塚原家に迎え入れられた橘花は、超お嬢様学校へ通い始める。そこで彼女を待ち受けていたのは陰湿な嫌がらせで・・・?シリーズ第2弾。

家族からの酷い仕打ちの次は同級生からの陰湿な嫌がらせか!ヒロイン橘花の受難はつくづく人の厭らしい部分を見せつけられて辟易する。とはいえ、橘花の反撃もなかなかのものでした。前巻に無かった強さは、信頼できる人たちと出会えたからこそ生まれたのではないかなと思いつつ。信頼するためには疑うことから始まった仲塚原家たちとの関係は、今回で確かなものになりつつあるのではないかな。

さて今回、前と比べると格段に糖分が高くなっていて、ますます主人様ことアレクとの掛け合いの面白さに拍車がかかっていました。分かりにくいけど橘花を気にかけている姿(肝心の橘花には中々伝わっていない・・・でもそこがいい!)がたまらないー。お食事の場面は、、橘花の反応とアレクのからかいっぷりが面白いので今後も楽しみです。

アレクたち吸血鬼への理解が深まると同時に橘花自身の謎が深まった今回。彼女の出生にも何か秘密があるようだし、それが今後どう影響していくのか、、糖分はもちろんのこと物語の行方も楽しみです。


初恋時 - クリムゾン・ヴァンパイア (C・NOVELSファンタジア)

初恋時 - クリムゾン・ヴァンパイア (C・NOVELSファンタジア)

  • 作者: 夏目 翠
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2015/01/23
  • メディア: 新書

タグ:夏目翠
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『婚礼夜 クリムゾン・ヴァンパイア』夏目翠 [ライトノベル]

かつての家族との思い出の街に降りた橘花は、チンピラに絡まれ絶体絶命の状況に追い込まれる。夢中で逃げ込んだ先は怪しげな噂がたつ、いわくつきの洋館で・・?

こういうの・・弱いんだよなー。初めて読む方の小説だけど、勢い最後まで読み終えてしまった。そして、待ちきれずにkindleで2巻ポチッとですよ。好き・・・。 

実の家族に虐げられてきたからか、高校生にしてどこか他者との距離を置きがちな橘花。そんな彼女が、迷い込んだ先の館で住み込みメイドで働くうちに段々変化していく過程がよかったなと。あと、家族という言葉で無条件に信じていた「信頼」の定義についても、興味深かった。橘花が今後どう仲塚原家と接していくのか気になるところです。

どちらかというと、 ヒーローとの恋物語というよりも今はまだ他者との繋がりを描く大きな括りで家族ものの印象。とはいえ、アレクとの今後の関係性がどう変わっていくのか期待値大なので楽しみです。現代ものの吸血鬼(異種族もの)って、燃える。アクション面も楽しみ。


婚礼夜 - クリムゾン・ヴァンパイア (C・NOVELSファンタジア)

婚礼夜 - クリムゾン・ヴァンパイア (C・NOVELSファンタジア)

  • 作者: 夏目 翠
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2014/09/24
  • メディア: 新書

タグ:夏目翠
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『下鴨アンティーク アリスと紫式部』白川紺子 [読書]

旧華族の娘である鹿乃は、休日になると祖母のおさがりの着物で過ごす。ある日、祖母から開けてはならないと言われていた蔵を開けると、次々と不思議な出来事が起きてしまい・・・。

副題の組み合わせに惹かれて手に取った一冊でしたが、想像以上のストライクゾーンに入ってしまった!面白かったなー。 
着物の柄が変わってしまう等、蔵に収められていた物が次々と不思議な現象を出し始める謎を解いていくのだけど、文学の知識と絡めつつ物に込められたひとの想いを紐解くような展開は切なくもほっこりしました。特に三話目の、鹿乃の祖父母のエピソードには!じれったくやきもきさせられる二人でした。祖母の日記を追いかけていく形式だからか祖母の視点のみで描かれているのだけど、それがまたいじらしさと祖父に翻弄される様が想像できて、ニヤニヤしてしまった。

もちろん、主役の鹿乃と下宿している准教授の慧は、祖父母とは違った方向でニヤニヤできる二人でした。ほんのり恋愛成分がたまらなくじれったくて、今の二人の関係も落ち着いていて。一歩先に踏み込む関係も見てみたいので、是非とも続きを読んでみたいなー。


下鴨アンティーク アリスと紫式部 (集英社オレンジ文庫)

下鴨アンティーク アリスと紫式部 (集英社オレンジ文庫)

  • 作者: 白川 紺子
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2015/01/20
  • メディア: 文庫

タグ:白川紺子
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2014年マイベスト&9周年でした [感想まとめ]

あけましておめでとうございます。

昨年は常日頃から浮き沈みがあった更新が下半期からはいっそう頻度が下がってしまい、9周年を過ぎても更新できぬまま新年を迎えてしまいました。
今、新鮮な感覚で記事を書いているなんて不思議ですな。。

昨年を振り返ると、春ころまでは色々と読んでたのかなと。春先頃から新堂本兄弟にはまり当番組の終了(…)時期に仕事が立て込み始め、そのまま師走まで駆け抜けた印象。12月はTwitterもろくに出てきてないんじゃ。。記憶がない。そしてあまり振り返りたくない。 

結果として昨年は60冊しか本読めてなかったのでした。一昨年から半、減…?
今年こそは楽しく読書したいな!とはいえ、春が来るまでは色々と落ち着かなさそうだけど。。
ひとまず個人的な恒例なので、マイベスト本をば。

城平京『名探偵に薔薇を』
歪な殺人者と対峙する少女探偵の闘いの痕。余韻と呼ぶには重い衝撃で、読了後しばらく打ちのめされていた。ただ彼女たちのことを思うと感傷的になってしまうのは余韻というのかな。



糸森環『she&sea 海賊王の退屈』
突如異世界に降り立った少女が、道理も倫理も伝わらない海賊の世界で奮闘する。ネット小説で著者が公開されていたなかで一番好きなシリーズの書籍化。書籍化に伴いオリジナル要素も練りこまれ、ネットと書籍で二度楽しめる仕様。十代のわたしの一時期の救いにもなったので本作については愛が深すぎる。現実世界を一時忘れさせる世界観と魅力的なキャラクタたち。そして現実と向き合う勇気を当時のわたしに持たせてくれました。別シリーズ『F』の書籍化もバンザイ!


太田紫織『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』シリーズ(1~5巻)
骨を愛してやまない奇妙な美女・櫻子さんと彼女に振り回される正太郎が出会う謎の数々。ライトミステリ?(というジャンルがあるか定かではないけれど…)いくつか読んだなかで本シリーズが特にお気に入り。人の死に寄り添い、亡くなったひとたちの造詣を丁寧に描かれているからか、情が入りやすくなっているのかな。単発ものかと思っていたら、ここ最近別の方向に向かっている様子なので、この物語の終末がどこに向かうのか気になるところ。ライト系だと高里椎奈さんの『うちの執事の言うことには』もお気に入り。

原田マハ『ジヴェルニーの食卓』
名を馳せる画家の人生と関わりを持った女性たちの追憶を描く。文字から情景が鮮やかに広がっていく感覚に茫然。余りにも好みで鳥肌が立った。舞台の美しい描写、画家と語り部との関わりがもたらす包み込むような温かいやり取りがたまらない。あらすじ知らないまま手に取ったものだから、余計に衝撃がありました。いつまでも本書で紡がれる空間に浸っていたい。


名探偵に薔薇を (創元推理文庫)

she&sea 海賊王の退屈 (単行本)

櫻子さんの足下には死体が埋まっている (角川文庫)

ジヴェルニーの食卓

 


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わくわくすること! [日々のことでも]

11月3日(月)
咳が出始めると季節の節目を感じる今日この頃です。数年前から冬と春はずっと咳し続けて、さすがに体力的にきつくなってきたので検査してきた。結果が分かるまで時間がかかるようだけど、ようやくこの変な咳ともおさらばできるかな・・・!

さて楽しみにしていた新堂本兄弟が終わってしまって1か月経つけど、相変わらず寂しさが残ってしまってるなー。メンバーの活躍は他でも見れるけど、メンバーたちの掛け合いが見れないのかと思うと、録画していた分を見返しては寂しい気分に浸っていたり。

ということや仕事面の諸々もあって本の読めなさに拍車がかかっているけれど、久しぶりにテンションがあがる一冊が!

【Amazon.co.jp限定】she & sea 海上の覇者と愚者 ショートストーリーペーパー付

【Amazon.co.jp限定】she & sea 海上の覇者と愚者 ショートストーリーペーパー付

  • 作者: 糸森 環
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2014/10/31
  • メディア: 単行本

 

 

届いたー。 s&s書籍の続刊は思いがけなかったので、本当に嬉しい!しかも2巻はヴィーが表紙ですよっ。男らしくて色気もあって、カズアキさんのイラスト素敵だな。これから読むのが楽しみ。恋と悪魔の新刊やカーリー(!!)続刊も手に入れて、幸せだな・・・!


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振り返れば読めてない。 [日々のことでも]

今月はシリーズものしか読めてなくって(しかも2冊…)、最近まだ読んでない作家さんの小説を読んでみようかなぁ。
先月はほむほむこと穂村弘さんや乾くるみさんの著作を初めて読めたので、今月も新しく開拓できればなと。

ちなみに最近、というより今月読んだシリーズものは「櫻子さんの足下には死体が埋まっている」の最新刊。そう転ぶのか!と展開の持って行き方が意外でした。あと櫻子さんと正太郎少年の関係性はほっこり安心します。変わらないようでいて、やっぱり少しずつ変化が見えてる二人の今後がますます気になる!個人的に鳩上さんの仕草が可愛くて好き。

これから読む本。
『王女コクランと願いの悪魔』
『恋と悪魔と黙示録 身代わり婚約者と秘せしオズの黒』
『プラスチックとふたつのキス』
『カブキブ!』
『F-エフ- 茨の刻と青の地図』

王女コクラン~は発売前からチェックされてる方フォロワーさんのツイートを読んだら自分好みそうだったので買ってみた。そういえば、著作初めてよむかも。神さまのいない日曜日はアニメのみ観てました。

王女コクランと願いの悪魔 (富士見L文庫)

王女コクランと願いの悪魔 (富士見L文庫)

  • 作者: 入江 君人
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/富士見書房
  • 発売日: 2014/09/10
  • メディア: 文庫


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『黒猫の約束あるいは遡行未来』森晶麿 [読書]


黒猫の約束あるいは遡行未来

黒猫の約束あるいは遡行未来

  • 作者: 森 晶麿
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2014/09/25
  • メディア: 単行本

仏滞在中の黒猫は、恩師の依頼でイタリアにある<遡行する塔>の調査に向かう。一方、付き人は学会参加のため渡英することに。シリーズ第5弾。

肩を並べる二人を見られただけで、たっまらなかった。お預けをいただいていた分、再会のシーンからラストまですっかり魅了されちゃった。

黒猫と付き人が美学を論じ謎を解いていく姿を見ると、やっぱりこの二人の関係たまらなく好きだ!二人らしい距離の取り方も、一見遠回りのような面倒さがありつつも深い優しさに包まれていて落ち着く(けど、今回はもどかしさ倍増!!)。恋愛面もたっぷり楽しんだし、今回の建築と映画という別の観点から真実が導き出される過程にロマンスと美学が練られていて面白かったです。十五年の歳月か…。謎解きのために過去を遡行する描写が多くありつつも、様々な未来を可能性を考えれられるラストでした。

さて黒猫と付き人、それぞれライバルらしき人たちはいるけれど、最終的に一番の壁は自分自身なのかな。付き人が感情を爆発させたシーンは胸が締め付けられました。このシリーズの登場人物たちって、感情の引き出しをあまり見せない気がしたから、シリーズ通して段々新しい一面が見られて嬉しい。特に黒猫、黒猫が…!

はー、この満ち足りた感覚。時間を忘れて小説の世界に入り込めるって、本当に楽しい。 


タグ:森晶麿
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