『バチカン奇跡調査官ラプラスの悪魔』藤木稟 [読書]
アメリカ大統領選挙を目前に有力候補者が奇怪な死をとげた。依頼を受け、「ゴーストハウス」―秘密の降霊会が行われる怪しげな建物へ調査に乗り出す平賀・ロベルト神父+FBIのビル捜査官。消え行く人体、心臓が破裂する不審死、そして亡霊からのメッセージ…。ありえない事象が次々と起こり?!と盛り沢山なシリーズ第6巻。面白かったー! 舞台はバチカンから離れアメリカへ。
今回、話の要旨のためかどうしても物理的な説明が多かったなー。本来そちらは苦手分野なのですが噛み砕いて話していたおかげかなんとか置いていかれずに済みました(多分!)。本シリーズはある分野の奥深い面白さも当てられていて毎回違った楽しさが見つかります。面白く読めるのが良い。 あと神父二人の良コンビぶりとかね!前回控えめかなーと思っていた分、今回両方から強い信頼のベクトルが向いててたまらない。最後の展開も、二人だから起こせたことだと思うと…。今回サービス良いなぁ。
そういやジュリア司祭の興味対象が平賀よりもロベルトの方が強いのか…?と見られる描写があって意外に思いました。ロベルトの心の隙、いや奥底にある感情は何も責められないものではないと思うけれど。ローレンの件やビル(今回全体的に彼は可哀想なメに合ってるなぁ…)のこともあるしで、人って表面上だけで受け取ってはいけないと虚しい気持ちになります。最後にまたも気になる引きで終わってしまって続きを切に待ちますよ。次回の表紙はローレンを期待。
「だって貴方、本物の嘘つきでしょう?」
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