『断章のグリムXVI 白雪姫・下』甲田学人 [ライトノベル]
シリーズ第17巻にて完結巻。 ある程度は覚悟していたはずが、馴染みの人たちがああも次々と最悪の方法で蒼衣たちから離れていくのを見せつけられると辛かったです。畳み掛けるように呆気無く命が潰えていって…もう脱力していく。神狩屋との対峙、そして全ての因縁の元である、葉耶の存在。物語の結末は最良とは言い難いかもしれないけれど、落ち着くべきところに着地した感じ。風乃と彼女の対話は印象深かった。「もしも」の世界を想像してみる。
そして雪乃が見出した答え。吐き出されたあの言葉は、蒼衣との関係性を的確に表しているなぁと、それを自覚して言葉に出した姿を見れば叫ばずにはいられなかったですよ!あの、雪乃が!! …兆候は数巻前から感じていたけれど、ここまでとは。「氷の女王」がなぁ。。苛烈な性格にい+αで魅力がどんどん引き出されていって、。
全てが解決したわけではなく起爆剤を抱えたまま閉幕。不安を煽るような結末、後味が何となく悪い気持ちになるのがこのシリーズらしさなのかなと思いつつ。
そういえば、雪乃の実姉である風乃は、裏に何か隠しているのかと思っていたけれどシリーズ中は蒼衣たちのアドバイザーとして安定して位置にいたような。もっと狂気めいた姿が出てくるのかなと思ってました(…いや、もう既になってるか) 。
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