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恩田陸『六月の夜と昼のあわいに』 [読書]

六月の夜と昼のあわいに

六月の夜と昼のあわいに

  • 作者: 恩田 陸
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2009/06/19
  • メディア: 単行本

よび覚まされる記憶、あふれ出る感情、たち上がる論理。言葉によって喚起される、人間のいとなみ。ミステリー、SF、私小説、ファンタジー、ルポルタージュ…あらゆる小説の形式と、恩田作品のエッセンスが味わえる「夢十夜」的小説集。フランス文学者・杉本秀太郎による詩、俳句、短歌に秘められた謎と、希代の新鋭画家による十のイメージに誘われた、摩訶不思議な十の作品世界。

幻想小説、と言ったら違うかもしれない。けど、恩田さんの今までの作品の中で(全て読みきれてないけど)ここまでハッキリと、現実から虚実の(いや、もうひとつの?、違った)世界へと足を踏み入れてしまう物語は、初めてなんじゃないかしら、と思った。
ある意味、ふっきれたような。 どれも、はっきりした着地点はないかな。 いつの間にか、気がついたら”ここ”でなく”あちら”に居る。

どうも、掴めない感想になってしまうけど、この人は本当にジャンルの垣根を難なく越えてしまうのが凄いなぁ。 話の間に挟まれる個々の絵も素敵でした。

 

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タグ:恩田陸
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コメント 2

森山樹

はじめまして。
しばらく前から拝読しております。

恩田陸は自分も好きなのですが,なかなか全部を読むことができません。
この『六月の夜と昼のあわいに』も面白そうですね。
是非とも文庫落ちを待ちたいと思います。
現実と虚実の境がなくなるというのは『中庭の出来事』みたいな雰囲気なのですかね。
いずれにしても大変興味深い一冊です。
by 森山樹 (2010-01-17 22:30) 

ミナモ

>森山樹さん 
はじめまして、ご訪問ありがとうです♪
拝読なんてめっそうも・・結構乱雑しているブログですね(苦笑)

そうですね、わたしもまだいくつか残しています。SFものや初期のものが数点・・来年こそは全て読破してみたいなぁと淡い野望もあったりして。
六月~は、いままでミステリなのかファンタジーなのか、曖昧な作品が最近出ていましたが、この作品はそれがふっきれた完全に恩田さん独自の世界を描いた印象を受けました。主観的な見方ですけど;
そうです、中庭~に近いですね。あちらはミステリとしてもしっかりしていましたが、最後に近づくにつれての展開が、六月~ととても似ています。
ぜひぜひ~
by ミナモ (2010-01-18 20:18) 

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