『英雄の書』宮部みゆき [読書]
<英雄>を捕え兄を連れ戻すべく、数多の物語を旅する少女の過酷な追跡が始まる―。現代を合わせ鏡に、いまを生きる私たちの姿を描き出すファンタジー。毎日新聞好評連載、ついに単行本化。
兄が傷害事件を起こし、そのまま失踪―。日常が呆気なく崩れ去っていくのが、甘い想像していた「ファンタジー」への導入部とまったく違っていて、ちょっとショック(残念とかそういうのではなく。衝撃だよ)。
”物語”がどうやってこの世界に生まれてくるのか。それを題材にした「物語」に惹かれた。すごいなぁ、物語に物語を作るっていうところに魅力を感じてなりません(ややこしいな)。上巻中盤当たりまで、その設定に振回されがちだったけれどだんだんのみ込んでいけば面白かった。設定に関してで言えば、本の世界に入り込んで様々な冒険をする「はてしない物語」を思い出しました。あれよりもダークなファンタジーか^^;
で、設定は好きだったんだけど、主人公の有里子(ユーリ)がものっすごくいやらしく書かれていて…もう苦手だった。11歳の年相応の反応を見せるかと思いきや、魔法?の影響からなのか急に大人びたような態度や言葉を使うしで、下巻でアッシュが出てきてくれなかったら本投げてしまったかもしれない^^ ”狼”の《灰の男》、アッシュ(推定年齢30代)かっけー。あと本の精霊らしきモノ・アジュが癒しキャラでしたvv 全体が暗いお話なんで彼?がいてよかった。ちょっと間の抜けた空気を作ってくれて^^**
最後の「真実」には、嫌な予想が当たってしまって…ねぇ、もう……。もし彼女の立場になってれば「なぜ私たちなの!?」と叫んでるな、絶対。涙は流しても絶望するな。エピローグでようやく救われた気分です。まだ未定だけど、ほぼ確定のような。彼らとの再会をのぞめるようなラストに、ちょっと胸が熱くなりました。面白かった。
8/19・20読了.★★★★☆
その感想、まさにその通りっ!って思いました~。
大人びてる部分と子どもっぽさが上手バランスとれてないんですよね。
11才だからカッとくる部分は分かるけれど変なところで大人びたりして…
ナツはアジュのおかげでこの話を投げ出さずにすみました(苦笑)
ブレストのミツルなんかはずっと大人っぽかったしワタルは子どもっぽいまま。
そういう設定ならいいんですけどね。
ユーリは受け入れられませんでした…
そしてお兄ちゃんの現実での救いがなかったのがちょっと…と。
理由は分かったけど何の解決になってないなぁと思いました。
この後手元にあった「偽物語(上)」で気分転換しました(笑)
現在下巻待ちですv
by ナツ (2009-08-20 19:14)
宮部さんの大作を読まれたのですね~^^
ファンタジー系でRPGのような展開はBettyも好きです☆
ただ・・ボリュームがあって一気に読むには気合がいりますね><;
主人公がいやらしい!女性のいやらしさは半端ないですから^^;
その他の登場人物が良さそうですね☆
アニメ化する前に読んで自己流のキャラクターにしておきたいところです!
by Betty (2009-08-21 10:17)
>ナツさん
私もナツさんの読書メーターのコメント読んでふむふむと言ってましたw
ヒロインのアンバランスさはあえて、なのかよくわかりませんが。
それでもすごく違和感があって途中「何なんだ!」って叫んでました^^;
アジュ可愛いですねアジュ!! 彼がいたからこそ、物語を最後まで読む気になったのも事実だったりします。あれ、途中から面白くなってきたと思ってましたが…!?笑
ブレストはキャラの位置関係や考え方がハッキリくっきり分かれていて、それが面白くもあり悲しくもありましたが、燃えましたね!!
今回は現実の世界で報われない、救いがなかったところがどうにも釈然とこないまま終わってしまったのが少し残念だったなと。傷があった方が印象は残るけど、でも後味悪かったですよね。。
それで「偽物語」ですか!!笑
一気に雰囲気が変わりましたね^^** 私はそのシリーズ?、化物語しか読んでないんですがあれだけで十分笑いが止まらなかった記憶が…^^
お口直しには丁度いいですね★ww
by ミナモ (2009-08-23 00:22)
>Bettyさん
私、宮部本は久しぶりだった、というか上下巻が久々だったのですごく読み応えがありました!!
>ファンタジー系でRPGのような展開
そうですね、そこにブラックな要素も入ってきますね^^
暗い部分もあってあの厚さ。ちょっと気合入れて読みました~。
半端ない…(ごくり)。
主人公が小学5年生だからと油断してたらダメージ被りました。。
これがアニメ化したら、主人公が誰になるのかヒヤヒヤしちゃいます^^;
Bettyさんの感想楽しみに待っていますよ~★
by ミナモ (2009-08-23 00:26)