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屍鬼 [読書]

屍鬼〈上〉

屍鬼〈上〉

  • 作者: 小野 不由美
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1998/09
  • メディア: 単行本
屍鬼〈下〉

屍鬼〈下〉

  • 作者: 小野 不由美
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1998/09
  • メディア: 単行本
――この細く、しかしながら決して途絶えることのない営みを見ると、村はまるで祠のようにも見える。どれほど荒れ果てても、何かの折、ふと思い出して立ち寄る種類の信仰のように、村の命脈は途切れることがない。だとしたら、閑散とした山村のこの静けさは、祠堂に通じるものかもしれない。此岸から彼岸へと掛け渡された橋、その対岸、三方を死によって包囲されながら厳然として此岸で、世俗から弧絶している。そこで人は死に仕え、使者のために在る。
――実際、村は生まれた時から、そのために存在した。
―(本文より)―

閉鎖された村で怪死が発見される。それが全てのはじまりとおわりを意味していた。
蔓延する死を止める手立ても見つからず、
また発病する原因も分からないまま、
緩やかに、しかし確実に変異に脅かされていく。
そしてその【怪死】の原因が明かされていくとき、村は死を迎えることになる。

上下合わせて1200P超え。久しぶりに完徹して読み終えた本です。
寝てる暇がなかった。
おまけに夜中に読んだものだから余計眠れなかった。怖くて。
ホラー&ミステリ&ファンタジー(?)が混じってる話だけど、メインは人間の心の在り方ですかね。

上巻はひたすら人が死んでいきました。正直眠かった。
上下合わせるとどんだけ人が亡くなったのか。軽く100人超えてます。
というか、登場人物が多すぎなんだよーっ(物語は村中心に動いてますからね)。
でも、後半~下巻までは一気に読みました。
上巻最後、『この村では、未だに死者を土葬にするのだから』の一文に「まさか」という思いをしたまま下巻に突入。
あとは怒涛の展開にただただ圧倒されるのみでした。

ホラーと言うか、とりあえず人間が一番怖かったです。
非常な行いに嫌悪を感じながらも、でも自分がその人の立場ならやっただろうなと思う場面が多かった。
やるせなくて涙を流す場面もあった。
さまざまな感情を残したまま終わってしまいました。

藤崎竜さんによって漫画化されてますが(~2巻)、これどうやって畳むんだろう。。
すごく、気になります。
そして、小野不由美さん大好きです♥

1票どうぞー。

タグ:小野不由美
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コメント 4

ミナモ

>kaz777さん
niceありがとうございました✿
by ミナモ (2008-07-25 23:39) 

ミナモ

>秋月あきねさん
niceありがとうございました✿
by ミナモ (2008-07-25 23:43) 

羅紗

お久しぶりです。とうとう夏休み! 懐かしい響きです(笑)
そして、とうとう読まれてしまいましたか。しかも完徹で! おめでとうございます。
私も藤崎さんがどう展開させていくのか気になっています。封神演義のように独自解釈を交えるのかな? とも思いますが、元が元だけに難しいのではないかと思ってます。
かくいう私も、実は内容のあらすじしか覚えていなくて……読み返そうともあれを一気読みする体力が……年はとりたくないものです。
それでは。
暑さがこれから本格的になりますが、お体に気をつけて。
by 羅紗 (2008-07-26 16:55) 

ミナモ

>羅紗さん
こんばんは、お久しぶりですね^^
夏休みです、そしてやってしまいました完徹で!!笑
封神演義は有名だと聞いているのですが、読んだことがなくて…;
それでも、屍鬼1・2巻はものすごく面白いので、今後の捉え方が気になりますねv

内容は…読み終えたばっかりでも、なんか圧倒された感じで、細かいところまでは…ふ、雰囲気です!!(滝汗)
こちらはさらにヒートアップして暑くなりそうです><;
羅紗さんもお気をつけてくださいv
またのご訪問、お待ちしてます♥
by ミナモ (2008-07-26 21:32) 

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