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『動物園の鳥』 [読書]

動物園の鳥

動物園の鳥

  • 作者: 坂木 司
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2004/03/23
  • メディア: 単行本


動物園の鳥

もう、感動した。


初の長編であり、”ひきこもり探偵”シリーズも、この本でラストとなりました。
自分の、心の在り方について、改めて考えさせられた作品だと思いました。
中でも、思わずギクッとしてしまう言葉があったり。

『行動のすべてが他人を意識してるっていうか、誰にも責められないようにしてるっていうか』
『こう言っておけば、誰にも不快に思わないし、突っ込まれることもない』
これは自分じゃないのか、と涙が出そうになりました。
まだ、自分は弱いなぁとつくづく感じた。

でも、この言葉に勇気がでた。
『好きな人に好かれるための努力はするけど、そうじゃない人から嫌われるのはちっとも気にしない』
『他人とぶつかって、意見が食い違って、それから理解しようと手を伸ばす。これがコミュニケーションってやつじゃないの?』
その通りだと思う。
きっと当たり前のことなのかもしれないけど、最近少し自信がなかったからなのかな、始めて理解した気分。

これでこのシリーズも終わってしまったけど、感謝したい。
ありがとう。


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コメント 5

ゆき

はじめまして。TB、ありがとうございました。
よかった。「仔羊~」のほうにコメント残そうとしてふと気づき、もしや?と思いましたら、読んでいらっしゃいましたね。最終巻。
私も、「好きな人に好かれる努力はするけれど、嫌いな人に嫌われるのは構わない」っていう場所。とてもずしっしりと心に残りました。

このシリーズはちょっと不思議でした。主人公の一人、鳥井くんは決して万人受けするキャラクターではないし、誤解を受けそうな設定でもあるし・・・それでも心惹かれたのは、人と人のつながりを、必ず肯定してくれているからだろう、と思います。
特にこの最終話ではそう、感じました。
読んで希望になる場所がある。そこに惹かれたのかな、とも思っています。。
by ゆき (2006-11-26 23:12) 

蓼猫

TBありがとうございます。
このシリーズ、読むとじんわり暖かさが沁みてきて
自分もちょっと頑張ってみようかな
と、思えるんですよね。
この本に出会えてホントに良かったです。

読み手の勝手な思いですが、
もう一度鳥井&坂木に会いたいです~。
by 蓼猫 (2006-11-27 01:20) 

香穂

●ゆきさん●
コメントありがとうございます!
最初の青空の卵を読み終わったら一気に最終巻まで借りてきちゃいましたv
確かに。読んでて不思議な物語りだなぁって思いましたね。
鳥井って好きってわけでもなくて、でも、何だか放っておけない、そんなふんいきがありますよね。
やっぱりそこが魅力的なところなのでしょうか。

●蓼猫 さん●
コメントありがとうございます!
そうなんです、暖かいんですよね。
何だかこの季節にはピッタリの作品だと思います。
主人公達の思いや言葉にぐさっときながらも、でも頑張っていこうって思えます。
同じく、出会えてよかった!最高です。
私も、続編を希望です。でもこれはこれでいいかなって気もあるんですよね~^^
by 香穂 (2006-11-27 18:15) 

phin

さくさん、こんにちは。はじめましての方が良いのかな?
“ありがとう”という気持ち、良く分かります。私も同様に感じました。
当たり前の事を当たり前のように描いてくれるから尊いのでしょうね。
私は今作を、真実を映す“魔法の鏡”の作品だと感じました。うがった考え方しか出来ない自分を映してくれる“魔法の鏡”のような……自分と向き合えるって子供でも大人でも関係なく素晴らしい事です。それを教えてもらえました。私も今作──今シリーズには感謝しています。
by phin (2007-06-17 18:03) 

香穂

phinさん、こんばんは~
あぁ、なるほど、魔法の鏡ですか。
言われてみればそうかもしれませんね。
私も、この本を読んで改めて自分と向き合いました。
いろいろと考えさせてくれた本で大好きですv
同じく、感謝してます!
by 香穂 (2007-06-17 19:38) 

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