『探偵・日暮旅人の探し物』山口幸三郎 [読書]
保育士の山川陽子は、ある日保護者の迎えが遅い園児・百代灯衣を自宅まで送り届けることに。初めて対面した灯衣の’父親’日暮旅人は、ある特殊な能力を持つ探し物専門の探偵事務所を営んでいて…。
最近観たドラマ版(多部未華子さん目当て…)がものすーっごく好みで自分好みでわくわくして、原作があると知ってからその勢いで読みました。ドラマは実写用に改変されているところがあったけど、小説と映像と各々の分野で良さが出ていてどちらも面白かった!
視力以外の五感をすべて失った探偵・日暮旅人が、唯一残った視力(それも常人以上の能力)を駆使して先々で出会う人たちの「探し物」を見つけ出していく物語。読み終えるとどこか切ない気分にさせられるのは、旅人の能力上思い出を辿るような探し方だからかもしれないし、優しいけれど常に哀しい瞳を浮かべている旅人の不思議な存在に陽子先生同様惹かれてしまったのかなぁ。
…この記事を書いている時点で、既に本編4巻(第1シーズン最終巻)まで読み終えているのだけど、2巻からが今までの雰囲気を一変していて(旅人の過去がもう明かされているし!)、てっきり日常の謎を解き明かす短編ものかと思っていただけに驚いた。旅人の過去を知るとどうしても物語が重くなるなか、陽子先生との微妙な関係も巻を重ねるごとにやきもき!していて和みました。
第1シーズンの最終巻を読み終えると、まだ読みたい要素や知りたい部分がたっぷり残っているので、続く第2シーズンも楽しみです。(特に、増子警部がどんどん良いキャラしているような…雪路絡みでの彼女の活躍が気になる)
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