『空と鏡界の守護者』小椋春歌 [少女小説]
術を掛け合わせる【連祷(れんとう)】で倍の力を生み出し、魔物を倒す精霊術士。精霊術士を育成する学園で、誰とも連祷することが出来ない落ちこぼれのエリルは、ある日学園一天才と称される後輩のリトと偶然連祷が成功してしまうが。シリーズ第1巻。
わ、わんこだ。…これが、わんこヒーローか!
びっくりするくらい彼が言葉を発するたびに、すべて犬が尻尾ブンブン振って「ワンワン!」と叫んでいるような幻聴が聞こえてきまして、、貴重な体験でした。眩しいくらいに一途で、好き!を隠さない年下わんこヒーローは、個人的に今まであまり読まなかったので新鮮だなー。
落ちこぼれヒロインと天才少年という組み合わせに惹かれて手に取ったものの、あくまで表面を指しているだけで、お互いの隠していた真実や、二人一組となり祝詞をもって敵と戦う設定が面白くて、一気に引き込まれた。特に戦闘シーン、歌い上げる姿が様になっていて、かっこいい。幻想的な視界が広がるような、想像がふくらむのが楽しかった。
個人的には、過保護で優しい友人たちの糖分を感じずにはいられないんですけど…主人公たちとは違った方向の面白いやり取りが垣間見れたので、次巻期待したいところ。あとヒーローの暴走気味な攻めの姿勢も楽しみ。
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