『うちの執事が言うことには』高里椎奈 [読書]
留学先のイギリスで突如、父から家督を譲られた花頴(かえい)。大好きな執事の鳳が待つ家へ急ぎ帰ってみれば、父は世界一周の旅にでかけ、鳳は父の後に付き従い旅立っていた。そして、彼を待つのは「新しい執事」と称す見知らぬ青年で…?
この、初対面で互いに悪印象を抱いて反発し合っている主従もの…良いね! 佐原ミズさんの美麗表紙からも、二人の関係がありありと見えてきて、にやにやしてしまう。主従契約結びたての二人が、話を重ねていくごとにお互いへの認識を改めたり(或いは元の感情に戻ってしまうこともあるけど)、ぎこちない距離感を少しずつ縮めていく姿が良かったです。特に、花頴がネクタイを衣更月(新しい執事の青年)に渡すくだりが好き。信頼関係もろくに築けてないと、変に誤解を受けたり、意固地になってしまったりと余計混乱を招くことになるんですよな構図がね。
稀にしか登場しないものの、鳳元執事(今は昇格して家令)の存在感が大きいな!困ったときは鳳さん、の構図が今後どう変わっていくのか気になるところ。まぁ、個人的にはムードメーカーの赤目さんが大好きなんですけどね!もっと、彼の迷惑っぷりを見てみたい。
まだまだ課題ありと見えるも、大いに期待値ありと思って、今後の主従関係を楽しみにしたいと思います。(と、次巻があることを信じている!!) あと、どの作品になっても高里さんの文章が好きー…。一つ一つの文章が丁寧な印象で、読むのが嬉しくなる。
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