『恋と悪魔と黙示録 身代わり魔術師と円環の葡萄祭』糸森環 [少女小説]
恋と悪魔と黙示録 身代わり魔術師と円環の葡萄祭 (一迅社文庫アイリス)
- 作者: 糸森 環
- 出版社/メーカー: 一迅社
- 発売日: 2013/10/19
- メディア: 文庫
新居の掃除に大忙しのなか、ロアス王子より熱帯の国ティアティの招待を受ける。楽しい旅行のはずが、王子の妹君を救うため魔術師として離宮に潜入することに―? シリーズ第3弾。
自覚したら上手くいくかと思いきや見事なすれ違いっぷりにモダモダ。あー、ホント好きですこのシリーズ。
普段見ないアガルの姿に動揺と嫉妬で彼の本当の気持ちに気づかないレジナ。アガル、かまってほしいオーラを分かりやすく出しているのに! 相手のためにと頑張ったことが裏目に出てしまって、お互いに傷ついて…。アガルの純情ぶりが控えめだった分もあって切ない気持ちにさせられた。まぁ最後に特大級の糖分かけられたけどね! 恥じらう姿に「いつものアガルだ」とほっとされたり、ヒロイン差し置いて拐かされたり、彼の悩みがまさに乙女の悩みであったりと…レジナに見せていないだけで、読者にとっては丸わかりな乙女ヒーローが今回もいじましくて可愛くて、かっこ良くて愛おしいよ! 「毎日、ぼくに、恋をしてくださる?」という問いかけには、この子、どこまで悶えさせてくれるんだろうと思ってしまう。
種を超えた恋愛といえば、ここ最近で知っているのは「シュガーアップル・フェアリーテイル」シリーズで、どちらにも言えるけれど、物語をどう落ち着けるのか非常に気になるところ。 あと、今回で非常に嫌な展開も予感させている辺り、想いが通じ合っても一安心できない。 糸森作品って、オンノベも入れてシリーズ完結しているものがなかったはずなので、どのようにお話を着地させるのかとっても気になるのです。この二人には幸せになってもらいたいなぁ。。
・・・と、主役二人には存分に楽しんだけど、(ある意味)初お目見えする彼のこともあって、ヴィネトも大好きだなぁとしみじみ実感したりw (レジナ争奪戦で見るには、どうしてもアガルが強すぎてヴィネトには分が悪いけれども、彼個人としてはとっても好きなんだよなー。) 神魔というのは、主人が絡むとどうしてこう、可愛い生き物に見えるのか…(バレクの主の呼び方を思い出しては噴出しそうに) ヴィネト主従の関係も面白くて良いなぁと思っていたら、ブログで小話を書いてくださった・・・! ますます彼ら好きになっちゃったよ。
最後にこれだけは言いたい……何故出てきた、鳩よ。
コメント 0