『恋と悪魔と黙示録 身代わり王女と百年の虚無』糸森環 [少女小説]
恋と悪魔と黙示録 身代わり王女と百年の虚無 (一迅社文庫アイリス)
- 作者: 糸森 環
- 出版社/メーカー: 一迅社
- 発売日: 2013/05/18
- メディア: 文庫
”余所見をせず、ぼくだけに守られていなさい” 美しき神魔アガルと契約したレジナは、朔使(悪魔に対抗するため”名もなき悪魔”の名を書に記す役)となる試験を兼ねた調査のため小国ユピルスに赴くが、ひょんなことから王女の身代わりになってしまい―? シリーズ第2弾。
藻神魔が可愛すぎてどうようか!!(※ヒーロー)
ヒロインよりもヒロインのように見えたヒーローは、最近だとヴィクロテのシャーロックを思い浮かぶけど、この神魔アガルは正真正銘の乙女だった!! 残忍で冷酷な性格を持つ反面、レジナを相手にすると途端に純情な少女のように初な姿を見せる神魔に1巻からノックアウト状態だったけれど、 更に乙女度合に磨きがかかっているような気がする。アガルの言葉選びが、もうずるいと思いつつもときめいてしまう。 「あなたのすべてはぼくのもの」と堂々と言う割には、彼女に嫌われたくなくて一転おどおどする態度を見せたり、彼女の一挙一動に感情が露骨に変わったり。レジナが振り回されてしまうの、仕方ないよー。
特に騎士と王女様ごっこは反則だ! 素敵な挿絵も相まって、ちょこちょこ挟んでくる騎士と王女ネタはたまらん。たまらんよ!! 最後に悪魔の名を渡すシーンが特大の爆弾仕掛けてきて最後まで身悶え状態だった。家で読んでて良かった。。 とはいえ、前巻から踏ん切りが着けないアガルとの契約関係は恋を自覚することで余計にスレ違いを生じさせ、たいへんヤキモキさせられた。
主にアガルとレジナの関係がとっても好きで読んでいるけれど、意外にもヴィネトとアガルのやり取りが漫才じみていて面白かった。恋敵同士のはずなのに、彼らの喧嘩してる姿はじゃれあうようにしか見えなくて和んだよ。巻重ねると、それぞれのキャラクタが立ってきていて面白い。アガル一番は不動だけど。むしろどんどん愛しくなる・・。
二人の関係も進展したようだし、次の3巻が楽しみで仕方ない。
(朔使の司令塔である少年リウと彼につき従う双子の神魔の登場もあり、契約を結んだ神魔の度を越えた主への執着を改めて実感。。)
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