『幽霊伯爵の花嫁 -囚われの姫君と怨嗟の夜会-』宮野美嘉 [少女小説]
夫の側を離れたがらないあのサアラが一人で出かけていった! 何でも、彼女の友人に会いに行ったらしいのだが…。シリーズ第3弾。
お嬢様と!使用人の関係が!とてもツボでした。
シリーズ中いちばん好きな巻でした。サアラの斜め上をいく行動には毎度驚かされてますが、今回もとびきりたまげた。消し去りたい思い出を直情に任せて行動に移す彼女が…魅力的ではあるけれど、怖いよこの人。伯爵はとびきり美人でとびっきり性格が悪くて最高に素敵な妻をもらったんんだなー。噛み合ってないようで、芯の部分では噛み合っている二人の姿を見てるとお似合い夫婦だなと思います。
でも今回はあのアシェリーゼの友人であるフィナお嬢様とその使用人にやられました。こういうの、弱い。あまりの残酷でやり切れない運命の転がりように重たくなる。甘いというには切実で重みのある関係。好きな人の前ではかっこよく、良い自分を見せたいって当たり前の気持ちを聞かされるて…何だか泣き笑いたい気分にさせられた。
とっこっろっで、アシェリーゼ様が可愛くて愛おしくて仕方ないんです…!何この可愛らしい人。力はあっても精神的に脆くて弱い彼女が精一杯口に出した「お友達」という言葉を一蹴されて(もちろん冗談で)思わず涙目になってしまうところとか!最後の口説きに初な反応を見せたりだとか!! 今回でエリオス君も可愛らしい男の子と判断しましたが、そういやこの祖母と孫は似たような感情を抱いてるような…血がつながっているんだなぁ。(そこ?) 父と息子のやり取りも微笑ましいよ…。
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