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『幽霊伯爵の花嫁 -首切り魔と乙女の輪舞曲-』宮野美嘉 [少女小説]

幽霊伯爵の花嫁-首切り魔と乙女の輪舞曲- (ルルル文庫)

幽霊伯爵の花嫁-首切り魔と乙女の輪舞曲- (ルルル文庫)

  • 作者: 宮野 美嘉
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2011/10/26
  • メディア: 文庫

仕事で領地を離れた伯爵。しかし新妻サアラは10日間の辛抱もきかず、ついに領地を飛び出して?! (やや一方的な)新婚生活も少しずつ変化が訪れる、シリーズ第2弾。

1巻当初は「ラブコメかも・・・?」と思っていましたが今回はラブ&グロでした。

首切り魔事件と前巻でも登場した、胴体と首が離れてる幽霊少女・ミミとの繋がりが深くて、何となく予想された真相では、少しこみ上げてきてしまった。思いのすれ違いとか、重ねられた嘘の理由に。でもそこで、サアラの介入が暗い雰囲気を押しのけてましたねー。興味がないことが、救いに繋がるなんて。

すっかりサアラのペースに呑まれてますが、それがすごく楽しいです。彼女の視点や価値基準は、あまりにも極端と見られるますが、時に言いにくいこともズバッと言ってのける彼女の力は何だか惹きつけられます。もう新婚二人の掛け合いが好きだなー!身体的な接触は多いのに、心情ではじりじりと糖度が上がっていく。そして突然の爆発。伯爵、不意打ちが得意ですね…。二人のやり取りは街中でのお買い物が特にお気に入り。物に執着のないサアラが、ただの小箱が夫ジェイクからもらったというだけで見る目が変わって、その感情の変化に戸惑って思わず表情が作れなかった場面。

ところで私、どうもアシェリーゼ様がお気に入りのようです。サアラの前だけにしか現れない、勝気で不器用で寂しがりやな心優しいジェイクのお母様(見た目は少女)。 サアラにご執心のようで、彼女がかまってくれないと拗ねてしまうところとか、可愛くてねー。


タグ:宮野美嘉
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