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『陀吉尼の紡ぐ糸 探偵・朱雀十五の事件簿1』藤木稟 [読書]

陀吉尼の紡ぐ糸    探偵・朱雀十五の事件簿1 (角川ホラー文庫)

陀吉尼の紡ぐ糸 探偵・朱雀十五の事件簿1 (角川ホラー文庫)

  • 作者: 藤木 稟
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2012/10/25
  • メディア: 文庫

巷で騒がれている「神隠し」と怪奇事件の調査に乗り出す記者・柏木は、取材で吉原の自衛組織の頭・朱雀と出会う。死んだ想い人に瓜二つな女の登場。そして迫り来る戦争の気配。夢と因果が絡みあう、摩訶不思議な物語第一弾。

面白かったー! 夢か現か、境の分け目が曖昧な空間と、明るみになった真実の生々しさと情念の深さを目の当たりにして、そのギャップにやられた。この感覚は少し京極堂を読んだ時と似ているかも。しかし明治6年の舞台は戦争間近ということもあってか、どことなく暗澹とした空気と張り詰めた緊張感が漂っている気がする。舞台も吉原がよく出るからか退廃的な雰囲気も。こういう雰囲気、とっても浸れる。

そして『バチカン奇跡調査官』の神父コンビとは違った、また気になるコンビ(未満…?)の登場ですよ。 盲目の美貌の男、朱雀十五の登場ですよ! 見た目とは裏腹に毒舌絶好調、人をからかいきった言動と鋭利な推理力に心奪われました。柏木くんが良いように翻弄されていて、仲良し神父コンビとは違った、また面白味のある二人組だなー。柏木くんが巻き込まれ体質な気がしてならずこの先も不憫な役を被るような…。朱雀の毒にも負けずに頑張ってもらいたい。
また楽しみなシリーズができました。


タグ:藤木稟
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