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『ベイビー、グッドモーニング』河野裕 [ライトノベル]

ベイビー、グッドモーニング (角川スニーカー文庫)

ベイビー、グッドモーニング (角川スニーカー文庫)

  • 作者: 河野 裕
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2012/03/31
  • メディア: 文庫

少年は突如現れた少女から死期を3日だけ延ばしたと告げられる。河野さんの新作読み切りは少女の形をした死神が登場する話。あくまで彼女は脇役に徹していて、メインは死が間近に迫っている、彼女に「宣告」された者たち。 絶対的な「結末」と前置きされても最初は半信半疑で、段々と切ない気持ちで占められる展開、けれど最後に思わぬ奇跡を起こしていく。 最後の物語は誰になるのか予感というか希望は持っていたけれどねぇ…ピエロとクラウン。 そして”死神”の仕事の延長線上にあるもの。後編2つの物語が特にお気に入りでした。

「生きたい」思いが重みとなって絶望と救いの両方になる瞬間。残酷な事実が悲しみを誘うけれど、優しい気持ちになれる本。大好きだなー。

弱い心と、優しい言葉と、残酷な言葉に関する物語。
嘘はきっと、弱い心から生まれて、優しい言葉にも、残酷な言葉にもなり得る。
世界中のすべての言葉が、優しい言葉になればいいと思う。
それが本当は嘘で、弱い心を育てたとしても。



タグ:河野裕
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