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『嘘つきは姫君のはじまり 夢見るころを過ぎても』松田志乃ぶ [├コバルト文庫]

本編完結から半年…本当の「嘘姫」シリーズ完結!は番外編同時2冊刊行。本書は宮子&次郎君の初夜までのアレコレ、次郎君の異母兄弟の蛍の宮&五節の君のやり取りを収めた一冊。

予告通りに番外編が、しかも2冊読めるなんてなんて太っ腹な…と幸せな気分で読み始めた本書。 まるで全員集合と言わんばかりに沢山の人が出てきて、本当にこれっきりなんだなぁと読みながら少しばかり寂しくなってきた。 そんな辛気臭い感情は糖度高い宮子たちの話に瞬時に取っ払われたけどw 

てっきり宮子・次郎君の話は二人の世界で終わるのかと思いきや、色んな人を巻き込んだ香合わせのくだりがあってとても好きだった。春夏秋冬それぞれの香りにみやびな名前を乗せたりして、嘘姫らしくない優雅な感じ。それでもまぁ、最後は「らしい」顛末で笑った。 主役二人には何も言うまい。。にやけるしかない。 もうひとかたの蛍の宮と五節の君の行方は…この二人らしい進み方、なのかも? ラスト、五節の君の独白がストンと落ちた。まだまだこれから始まってもいない関係。それでも、何となく二人の間にあるこそばゆい雰囲気がこの先二人の関係に期待せざるを得えないんです! それぞれの話にニヤニヤしつつ、もう一冊は一番恋の行方が分からない有子姫の話を読む。



タグ:松田志乃ぶ
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