『折れた竜骨』米澤穂信 [読書]
ソロン諸島領主の娘アミーナは父の死をきっかけに流浪の騎士とその従者と共に殺人者を探す。容疑者は集められた特異な傭兵たち8人。”暗殺騎士”、沈められた鐘、幽閉されていた青年の消失、そして伝説の「呪われたデーン人」の襲来…。魔術と推理が練り合わさった一冊。
すごく好き。ミステリとファンタジーが融合して、非現実のようで地に足ついた物語だった。語り手の領主の娘に訳あり魔術師とその弟子、容疑者の傭兵たち。それぞれに味があって楽しい。特に、領主の娘アミーナと赤毛の少年ニコラのやり取りや、師弟関係が素敵じゃった…。
だいたい米澤さんの作品は突き落とされる展開が多くて後味の悪さに定評があるのかなと思ってましたが、今回はいつも?と少し違っていたような。こてこてファンタジー要素やバトル描写もあったからかな。解き明かされる真相は苦味があってやり切れないのに物語ラストは清々しい気分で読み終わりました。 ぜひ、小さな騎士と姫君の再会を。
舞台が12世紀末の欧州らしく、その頃の知識は皆無だったけど、魔女とか決闘裁判とかトロルにバイキング…巻末資料にちらちら気になるワードがあるので近いうちどれか読んでみたいな。
◇ 『折れた竜骨』特設ページ l 東京創元社
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私もこの本、大好きです!
謎めいた騎士、年若き従士、気丈なお嬢さま
この三人のキャラクターだけでもう満足^^
あの結末からエピローグへの流れは
うっとりするほどの職人技だと思いました。
二人の再会、私も読みたいです。
by miyuco (2011-09-03 18:35)
>miyucoさん
こちらにもコメントありがとうございます!
いいですよねぇ、このお話!私は図書館で借りて読みましたが、とっても気に入ったので文庫落ちしたら是非買いたいと思ってます☆
キュン(笑)とくる要素が散りばめられていて、読むのが楽しかったですねぇ。
二人の再会を、妄想で補完していこうと思ってますw
by ミナモ (2011-09-07 21:14)