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有栖川有栖 『ブラジル蝶の謎』 [読書]

ブラジル蝶の謎 (講談社文庫)

ブラジル蝶の謎 (講談社文庫)

  • 作者: 有栖川 有栖
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1999/05/14
  • メディア: 文庫

美しい異国の蝶が天井を埋めた部屋で殺害されていた男。何のために蝶の標本が天井に移されたのか。鮮烈なイメージの表題作 ほか、小指ほどの小さな鍵の本当の用途が秘書殺しの謎を解く『鍵』など、おなじみ有栖川・火村コンビの名推理が冴えわたる傑作ミステリー全六篇。読者待望 の「国名シリーズ」第三弾。

国名シリーズその3。表題作と最後の話が好きです。

「ブラジル蝶の謎」
殺人現場に踏み入れた途端、イメージした鮮烈な光景に少し圧倒された。
事件背景は、ああなるほどなぁと。

「妄想日記」
被害者が創りだした「言語」に混乱した。頑張って読み解こうとしたけれどあえなく撃沈。大人しく火村先生の推理を見てました。

「彼女か彼か」
お気に入り。
蘭ちゃんが強烈(笑)。さりげなく彼女、美味しいところをかっさらっていったなぁ。
作者は性別を混ぜたロジック展開が多いような気がする、比較的に。 珍しく今回は犯人の盲点に気づけた。

「鍵」
上品なお話を読んでるなという印象。真相は…。。

「人喰いの滝」
最後は一体…?

「蝶々がはばたく」
お気に入り。印象に残った。
他の作品と、雰囲気が異なっているように思えたのだけど、あとがき・解説を読んで納得。かの大震災直後に書かれた話だったのか。最後は神妙な気分に浸りながらも、序盤でしっかり、火村先生と作家アリスのほのぼのした掛け合いに机をバシバシ!と叩きたい衝動に駆られるなど。十の男ふたり、蟹を求めて北陸旅行ですか。けっこう、けっこう。 自分も行くと言い出しながらも、火村の顔色を窺うアリスが可愛い。 頑張って時間に間に合わせたのに、肝心の相棒は間に合わなかったという間の抜けた感が何とも和みます。

2010/9読了[るんるん] 拍手ボタン


タグ:有栖川有栖
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コメント 2

コースケ

「ブラジル蝶の謎」は
最後、犯人からの捨て台詞に、
火村が言った言葉が印象に残ってます。

あとは強烈だったのは「鍵」ですねえ。
予想できない(笑

by コースケ (2010-11-14 14:43) 

ミナモ

>コースケさん 
こんばんは、遅くなりました;
その場面、私も印象に残りました。 シリーズ中でも時折火村の過去(トラウマ)について語られてるところもありますが、彼がそんな風に思った理由は何なのかきになります。

鍵は…意外な答でびっくりしましたよ。「そんなのありなのか!」とw
by ミナモ (2010-11-17 23:19) 

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