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高里椎奈『双樹に赤 鴉の暗 薬屋探偵妖綺談』 [読書]

双樹に赤鴉の暗―薬屋探偵妖綺談 (講談社文庫 た 95-9)

双樹に赤鴉の暗―薬屋探偵妖綺談 (講談社文庫 た 95-9)

  • 作者: 高里 椎奈
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2008/05/15
  • メディア: 文庫

また一つ謎が明かされる好評シリーズ第9弾ある日薬屋探偵たちを訪ねてきたうだつの上がらないサラリーマンは、悪戯好きの二人の子鬼に悩まされていた。貴金属店窃盗犯の自殺から始まった事件の黒幕とは?

シリーズ第9巻。
冴えないサラリーマン・唐沢のもとに転がり込んできた2人の綺麗な男の子の、共同生活が段々いとしくなってきて楽しかったなぁ。(※過去形) 落とされるとわかっているのに、気がつけば曖昧な関係でも良いと、このまま続いてほしいと願っていて。 手のひら返されたような展開に打ちひしがれるも、やっぱりこのシリーズは好きだなぁと思うのです。

さりげなくゼロイチの登場は嬉しかった。 根が素直そうなだけに、いいように秋に翻弄されて(あらがってる)姿にニンマリ。 悪魔なのにお人好しすぎるぜ ゼロイチ…そんなところが好き…。 表立って言わないけど、秋とゼロイチは友人関係って言葉が一番しっくりくると思う。 普段は秋がゼロイチをからかってばかりだけど、本質的に対等にいるような。
「悪魔と詐欺師」に出ていた花屋二人組も再登場。イェンリイ(漢字が出てこない)がさりげなく主導権握ってますよ。ガタイがよくて強面顔のカイが、見た目繊細美少年にあのあしらわれよう。…うん、いい関係だ。
高遠刑事につっかかる新しい後輩も、これからどうなることやら。葉山くんも相変わらずお茶目で勘も鈍ってなくて何より。

ミステリ面ではひっさびさ大混乱でした。 種明かしを知ったあとでも、読み終わったあともう一度読み返したときに”理解”したんだよ…。。
このシリーズ、最初の数冊こそ、ミステリの面でもキャラクタでも、何だか割り切れなくてモヤモヤしながら読んでましたが、さすがに9冊目となると読むのが楽しみです。 いつのまにか、秋たちにほだされてるなぁ、私。

2010/8読了[グッド(上向き矢印)] *拍手ボタン


タグ:高里椎奈
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