小島小陸『一滴の嵐』 [読書]
ある一人の黄金の少年が僕を見つけたとき僕は野犬と変わりなかった。時は19世紀半ば。アルザスからいつの日かパリへ。反発しながら強く惹かれ合う二人の少年―。第17回太宰治賞受賞作。
さあ、ギムナジウム好きにはもってこいの本がここにあるよ!
雰囲気・舞台設定はまるで「トーマの心臓」。
だけど…もうびっくりした。あざといとは言ったらおこがましいってほど、これでもか!と少年二人の互いへの愛憎じみた執着心にシビれた。お腹いっぱいです。
最初から最後までニヤニヤしながらの読書だったな…。 二人の感情が友情なのか恋情なのかそれとも憎悪なのか判断しにくくて、でも互いから逃れられない、逃れたくない想いはヒシヒシと伝わってきて。
ああままならない、持て余した思いが揺れ動くのを見てるのはとても面白かった。
既に絶版しているのが残念です。 図書館には置いてあるけれど…。
文庫でほしかったなぁ。
(2010/6読了)☆☆☆☆★
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ぐはっ!
これを目にして、図書館で予約しないでいられるわけないよね?
今からネット予約してきます~!
でわっ^^
by sherry (2010-06-30 21:44)
>sherryさん
見過ごせませんよこれはっ!(笑)
しをんさんの「月魚」も気に入っていただけたsherryさんならこれもダイジョウブ!だと思う!!
そちらの図書館に置いてあることを祈ってます…!
by ミナモ (2010-06-30 21:49)