有栖川有栖『ロシア紅茶の謎』 [読書]
作詞家が中毒死。彼の紅茶から青酸カリが検出された。どうしてカップに毒が?表題作「ロシア紅茶の謎」を含む粒ぞろいの本格ミステリ6篇。エラリー・クイーンのひそみに倣った「国名シリーズ」第一作品集。奇怪な暗号、消えた殺人犯人に犯罪臨床学者・火村英生とミステリ作家・有栖川有栖の絶妙コンビが挑む。
初・有栖川作品。刊行順でいえば「46番目の密室」が早いんだけど、長編の前に短編集から読もうかなと思って「国名シリーズ」から読んでみました。
今まで本格ミステリは綾辻行人、北村薫、乙一、加納朋子、京極夏彦などなど(本格ミステリ作家クラブより)読んできたけど、どれも上質な物語を贅沢な気分で食べられる、みたいなイメージを持ってましたけど、この人もそんな気分にさせられた! 中でも綾辻作品を読んだときと感触が似てるかも。
どれも楽しく読んだけど、「ロシア紅茶の謎」「屋根裏の散歩者」「赤い稲妻」が特にお気に入り、かな。 「長編で読んでみたい!」と思ったお話もありました。
あとあと、ミステリや雰囲気もとても好みだったんだけど、火村&アリスコンビの仲の良さにニンマリでしたよ^^ いいコンビだわ!! 作家ゆえか?、奇想天外な発想をするアリスと、彼を軽くあしらいつつ真実をズバッと解明する火村先生。 ううーん、いいなぁ…。
アリスが大阪弁で喋っていたのは意外だったけど可愛かった。 そして火村先生、、彼のオンオフの切り替えに…ヨロッときたよ。 普段はモサッとしてる大学助教授のクセに(笑)、推理をしているとき(本人曰くフィールドワーク)の鋭さにドキドキでした。
続けて読んだ長編(46番目~)も面白かった。「国名」「作家アリス」、どちらのシリーズも楽しみですw
(2010/5/8読了)☆☆☆☆
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