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森奈津子『耽美なわしら⑴』 [読書]

耽美なわしら〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)

耽美なわしら〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)

  • 作者: 森 奈津子
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2009/02
  • メディア: 文庫
●あらすじ●超兄貴サイズの体格に白薔薇のごとき心をもつ大学生作家・矢野俊彦は、同性の百合小説作家・千里を「世界一美しい人」と崇拝していた。しかしある日、千里の作品に感動した漫画家の彩子が、彼を女性と思い込み、同性愛のターゲットにしてしまう。横暴で好戦的な美女・彩子に、クールな毒舌漫画家・志木、さらには小悪魔的な美少女・美穂に翻弄されながら、俊彦は愛する千里を守れるのか?伝説の恋愛コメディ、ついに復活。


レズとゲイとバイとノンセクシュアル…そんな人たちが主人公の1冊目。この物語、初出から軽く10年は経っているのに古いどころか新鮮さを感じたことにドッキリでした。視点の矢野が少し古風な言い回しをしていたけれど、それさえもちょっとお洒落な印象を受けたり。
そしてキャラ。設定から度肝を抜きましたが、それぞれの主張が際立っていて「なるほど」がたくさん。なので違和感嫌悪感がなかった。特に、勢いと妄想と執念が激しい真性レズビアン・彩子(表紙:右の女性)の語りがたまらなく魅力的でしたw 見た目兄貴系中味純情少年な矢野、ノンセクで28男だけど超絶美形・千里、毒舌クールキャラ…と思いきやな志木。誰もに惹かれてどうしようwいつの間にか志木の家に皆がたむろっている空気も素敵。

最初はインモラルな作品かもしれないと思っていたのに、色気のカケラもなく(彩子さんは…まぁちょっと 下品だけども)。奇妙な少女小説を読んだ気分になりましたw 男の子にきゅんときて、女の子に惚れてしまいそうな。いや本当、耽美な彼らです。

…ほか、イロイロな知識を授かった1冊でした。次で完結らしいです。矢野のウブな恋心は、彩子の野望はどうなるのか―…めっちゃくちゃ楽しみです。
もー、すごく好きー!!


★★★★☆

タグ:森奈津子
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コメント 2

sherry

ミナモさん、おはよう♪
耽美なわしら1、読みました~。おもしろかったね~。

外見は美しいのに、中身がおばかで貧乏ったらしい千里さんがおかしい~(^-^)
おかしい通り越して、かわいくすらありました~。
あれで、あのメンバーの中で最年長・・・。最年少の間違いでは・・・?
見た目1番強そうな俊彦が、なんか1番弱い存在で・・・。
そういう外見と中身のギャップが激しいのが、面白さなのかなぁ~。

で、私は志木がスキ♪
俊彦~、千里やめて、志木とくっついちゃえ!なんて思う私は頭が腐ってきてるのかしら・・・笑

それにしても、ほんとに色気のかけらもなかったね~笑

で、今頃、2巻があることを知りました・・・(^-^;
また図書館に予約しなくちゃ・・・。

by sherry (2009-06-05 08:33) 

ミナモ

>sherryさん 
おはようv

みんなメンバーが個性的・・・ですよねw 千里はもう可愛さが武器って感じ(しかも無自覚)で好きっすー! きっと精神年齢では最年少じゃないのかなと思ったり。笑
俊彦の哀れな位置が笑いを誘っていますよねぇ。

志木ー!!
世に言うツンデレ・・・千里と一緒にいて一番ハジける人ですね。私はベタに俊彦とかな・・・と思っているあたりもはや手遅れ。

2巻は笑いがさらにヒートアップします。
さあさあさあ!(煩い)
by ミナモ (2009-06-05 09:13) 

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