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妹尾ゆふ子『翼の帰る処(上)』 [ライトノベル]

翼の帰る処 上 (幻狼ファンタジアノベルス S 1-1)

翼の帰る処 上 (幻狼ファンタジアノベルス S 1-1)

  • 作者: 妹尾 ゆふ子
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2008/10/31
  • メディア: 単行本
●あらすじ● 「過去を視る」力を持つ帝国の史官・ヤエト。病弱な彼は、赴任先の北嶺で地味な隠居生活を送ることを夢見ていた。しかし、政治に疎い北嶺の民に悩まされ、さらには北嶺に太守として来た勝ち気な皇女に振り回され休まる間もない。だが、北嶺を知るにつれ、ヤエトはこの地に帝国の秘密が眠ることに気づいていく…。歴史の光陰が織りなす壮大なるファンタジーロマンの扉がいま開かれる―。


はじめての妹尾さんは、こてこてのファンタジーでした。
むっちゃ面白い。なにこれー!

隠居生活を夢見ながらも、持ち前の真面目さ・お人よしさ(―というか巻き込まれ型体質なのか?)で、儚い願いがどんどん遠ざかっている哀れな中年主人公・ヤエトが好きです。大好き。閑職に追いやられたのに嘆くどころか喜んでいるって…最初からがっちり掴まれました。虚弱体質主人公と聞けば<オペラ>シリーズのカナギを思い出しますが、こちらも負けないくらい脆かった…笑 病弱なのに、嫌々ながらもいろいろと頭を突っ込んだりする性格も素敵…❤ 30代のおじさまに悶えるこの頃です。

また、時にイラッとくるけど根は暖かい北嶺の人たち、かつての教え子だったらしい美貌の騎士、そして突如ヤエトの前に現れた皇帝の娘―とても惹かれました。特にルーギンはヤエトが絡むとどうも面白くて仕方ないです。これは天然なの、ノロケなの!?笑  一番ツボなのはもちろん皇女とのやり取りでしたが。

キャラだけでなく、ヤエトの持つ”力”によってただの田舎にしか見えなかった北嶺の姿がひょっとしたら帝国を揺るがすほどのものかもしれない…と思えてきたりで、政治面でもドキドキでした。下巻がとても楽しみ!


★★★★☆
(P223のルーギンは、あまりに輝いていてまぶしいよ…! 気だるいお姿も素敵ーっ)




タグ:妹尾ゆふ子
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コメント 2

オグオグ

妹尾ゆふ子さんの小説は、同じ世界観で書かれてるものがあって、「翼の帰る処」で、出てきた化鳥の騎士団が、滅びたくだりも、15年ぐらい前に書かれた本が、あります
確か「竜の哭く谷」という、題だったと…
ちょっと少女向けでしたが、面白かったです
by オグオグ (2009-04-22 20:54) 

ミナモ

>オグオグさん 
あ、そうなんですか? 妹尾作品はこれが初めてだったので全く知りませんでした;
少女向け、がっつり読みます!(むしろラノベではそっちに偏りがちなので…)
竜の~、読書メーターで登録しますね。
情報ありがとうございました!
by ミナモ (2009-04-24 23:52) 

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