『おこぼれ姫と円卓の騎士』石田リンネ [少女小説]
有能な兄二人の権力争いに心を痛めた父王は彼らの妹レティを次期女王に指名した。周囲からは「おこぼれ姫」と言われるが、彼女は最初から自分が王になることを知っていて-。シリーズ第1弾。
最後に明かされた諡に思わず吹き出す。それか!
面白かったなー! 魅力的な男性陣に囲まれつつも、メインは女王になるためのヒロインの成長ものの部分が大きい。「おこぼれ姫」と言われるヒロインの凛とした姿がかっこ良くて応援したくなったし、彼女がどう女王として脇を固めていくかがとても気になります。彼女の「騎士」探しはまだこれからですが、諡を聞けば否が応でも面々が気になりますね。個人的にはデューク(表紙の彼)との距離感がとても好みでした。手なづけようと構う姫君と引き気味の騎士。二人の今後がとても楽しみ。
そしてきょうだいの話に弱いんだ…。政敵の筆頭として互いに牽制し合わなければならない状況のなか、隠し切れない情の部分に切なくなる。
過去の王との掛け合いも面白い。最初こそ並ぶ面々の認識が出来ず迷い気味でしたけど、諡や性格がハッキリ分かれていて一度覚えてしまえば混乱することもなく。やっぱり獅子王が印象に残るなぁ。次世代の王たちともまみえるということで、レティの今後を知る彼らから含みのある言葉も聞けたりして、先がとても気になります。
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