『鬱金の暁闇11 破妖の剣6』前田珠子 [├コバルト文庫]
鬱金の暁闇 11 破妖の剣(6) (破妖の剣シリーズ) (コバルト文庫)
- 作者: 前田 珠子
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2012/02/01
- メディア: 文庫
雛の君との間に割って入ったのは幼き頃より別れた父だった。けれど彼は異様な姿をしていて…。シリーズ第6弾その11。 予感でもなく本気で鬱金の章は20巻見えてきそうな気配がいたします。進んでない!んだもの。父と衝撃的な対面を果たし、決定的な位置づけを自覚したラスは身動きが取れなくなる。 肉親の愛情への飢えはラスもリーダイルもそう変わらないくらい欲しているのではとふと思ってしまった。 しかし、完全に萎縮してしまったラスを救ったのは彼女だったのが意外でした。雛の君との直接対決はまた少し遠ざかったのか…?
外編は紫紺の君とマーセルヴィンスの出逢い話。 彩糸への救済みたいで、じんわりと切なくなる。しかし幼女から「兄さま」呼びを容認する紫紺の君はやっぱり色々と変態的な部分が見て取れるわけでした。考えてみればれっきとした不倫だと思うのだけど、中々どうしてそう思えないのは紫紺の君のなせる技?(違う) 魔性の倫理観はけっこう緩いよねぇ。
それにしても、今回は赤い人全く出てなーい。前巻の糖度奮発(シリーズ比)が夢のよう…。
あなたに認めてほしかった。あなたに微笑んでもらいたかった。
欲しかったのは、たとえ過大なものだとしても――。
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