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『パーフェクト・ブルー』宮部みゆき [読書]

パーフェクト・ブルー (創元推理文庫)

パーフェクト・ブルー (創元推理文庫)

  • 作者: 宮部 みゆき
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 1992/12
  • メディア: 文庫
高校野球界のスター選手がガソリンに火をかけられ焼死するというショッキングな事件が起こる。弟の進也は私立探偵所の調査員・佳代子と元警察犬のマサと遭い、真相解明に乗り出す。

犬視点が面白かったなぁ。伊坂幸太郎さんの『夜の国のクーパー』思い出した。夜の~は、猫と人が自然に話す不自然な空間があって(これも好き)、今回はマサと人間とは言語の理解は出来ないので雰囲気はだいぶ違うけれど。人間の行動の矛盾さを、どうしてもっとこう…と犬目線語るマサが何だかおかしかったな。

とはいえ、一見怨恨に見えた事件が別の視点の介入によって段々と様相が変化していく”先の得体の知れなさ”に終始占められていたような。そして、事件の真相が当初想像していたものよりも深く…苦いもので。これは、ちょっと彼には救いがなさすぎる。けれど、確かなあたたかさもあったと感じたからこそ、最後はさわやかな気持ちで読了できたかな。

どうやら続編?というか短編集があるようなので、近々手を出そうかと。面白かった! 

うらりさん、オススメありがとうございました!


タグ:宮部みゆき
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