『首の姫と首なし騎士 裏切りの婚約者』睦月けい [└ビーンズ文庫]
”・・・・・・本当に、妙な程腹が立つ” エルマー家が犯した罪の決定的な証拠を掴むため、シャーロットは婚約を承諾する。婚姻が成立するまで僅かな期間に全てを賭けるが、徹底的に張り巡らされた包囲網に身動きが取れず。 さらに彼の人まで登場し、事態は更に混乱を極める。怒涛のシリーズ第6弾。
い、息苦しい。八方塞がり。
ほぼ軟禁状態と言ってもいいくらい四六時中監視され身動きが取れないシャーロット。さらに、このタイミングであの人を登場したりと、どんどん追い詰められていく姿が本当に堪えた。どんな案を繰り出しても阻まれて、脅かされてしまって状況は悪くなるばかりで…。。頼みの騎士アルベルトとも離れ離れになってしまう事態に転じてしまうしで、今回はひどく滅入ってしまった。そんななかクローヴィスの反逆は心強くて頼もしかったよ! 1巻当初は、彼がこんな凛々しく佇む姿をまみえるなんて思わなかったなぁ。 あと個人的に「王の目」の登場には、いつも痺れる。
そしてサブタイの彼。「人形」がかつて同じだった者に向ける感情が何とも屈折したものだったよ! 行動もだけれど、そもそも彼の立ち位置が何とも曖昧な感じ。家には逆らう意思はないのに、”小さな貴婦人”の行動に手を貸す事もあって。シャーロットの行動に対する結果が、彼女自身にとって良くても悪くても自分には関係ないってスタンスが煮え切らない。 それでも、今となっては全く違う二人の姿を見て少しせつなくなった。
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