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『クロック城』殺人事件 北山猛邦 [読書]

『クロック城』殺人事件 (講談社文庫 き 53-1)

『クロック城』殺人事件 (講談社文庫 き 53-1)

  • 作者: 北山 猛邦
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2007/10/16
  • メディア: 文庫

現在、過去、未来と別々の時を刻む大時計を戴くクロック城。無数の人面に覆われた地下室、眠り続ける美女、得体の知れぬ研究をする一族。異質な舞台にて突如惨劇が起こる。シリーズ第1弾。

好ーきーだー…。 北山さんといえば、『少年検閲官』が大のお気に入りだったんだけど、本書も『少年~』で気に入った部分があって、とにかく気に入った。淡々とした雰囲気の中に狂気が其処此処に孕んでいる、視覚的にはグロテスクな印象も受ける、そんな世界に酔ってしまう。特に最後の種明かしで完全に落ちたなー。あの、注意点の言葉にニヤリとする。非常識で非現実的な事をさらりとのけてしまうんだな。

あと、今まで北山さんの本は男性コンビものを読む印象だったけれど、今回主要で動く探偵役の青年と彼の幼馴染と称する少女のコンビがかなり好き。仲が良いというには素っ気なくて、でも友情を越えた意識の束縛もあって、そんな微妙な複雑さ。少女曰く<ゲシュタルトの欠片>という、、現実と非現実の垣根を飛び越えた存在も関わってきていて、私の好きな要素が詰まっている世界だった。


タグ:北山猛邦
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