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『恋のドレスと翡翠の森 ヴィクトリアン・ローズ・テーラー』青木祐子 [├コバルト文庫]

ハクニール家での仕打ちに耐えるクリス。そのさなか、シャーロックは父アルフレイドに頭をさげ、ついにクリスを晩餐会に招待する約束を取り付けた。しかし、クリスと決別したはずの母・リンダが庇護する少女リコが無邪気な残酷さをクリスに向けていて…。シリーズ第20巻。

ここまできたんだなぁクリスとシャーロックは。 

お話が丁寧に畳まれていき、終わりの気配を端々に感じて寂しくなります。闇のドレスの一件もようやく落ち着いたのかな。アイリスとフローレンスのシーンは思わず1巻を思い出してしまいました。1巻当初から悪役の位置に立っていたアイリスも変わったんだなぁ。 この件で最後の気がかりであろう少女リコのキャラは思った以上に手に負えない感じで、収拾はついたものの少ししこりが残りました。そしてクリスの母・リンダ。翡翠の森を駆けた彼女の感情の吐露は寂しさを感じるしかなくて。…って、このシリーズは次々とキャラに愛着がわいてキリがないです。

結局、クリスとシャーロックの結婚はまだ確定まで行きませんが、それでも着実に前進してます。どうか、幸せを掴んでほしい。

 

「結婚しよう。クリス。いいね?」

「……するわ。 あなたと結婚する、シャーリー」

シャーロックの求婚が三回も続けて行われるとは、思わずこづきたくなったね!まだ障害も残っているけれど幸せを噛み締めて浮かれているシャーリーを見てると、もうにやけるのが止まりませんよ。
タグ:青木祐子
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