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『街の灯』北村薫 [読書]

街の灯 (文春文庫)

街の灯 (文春文庫)

  • 作者: 北村 薫
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2006/05
  • メディア: 文庫

昭和七年。上流家庭花村家のお嬢様・瑛子と彼女の送迎をつとめる女性運転手・別宮が、日常の謎、事件を解く”ベッキーさん”シリーズ第1巻。

謎解きにはホームズ役とワトスン役のコンビがつきものですが、瑛子とベッキーさんは探偵役と助手役に割り振られてなく、それが新鮮に感じられました。ベッキーさんが円紫師匠のように鮮やかな解答を披露してくれるのかと思いきや助言に留めたり、瑛子自身で謎を明かす場合もありで。今まで読んできたミステリものでは初めて見るコンビかもしれません。 別宮さんことベッキーさんの素性が気になる。博識で銃や刀も扱い、けれど謙虚な姿勢を貫く彼女がとてもミステリアスで素敵な女性ですよ。

少し間を置いて北村作品を読みましたが、やはり文章がとても綺麗で心地良いです。

 


タグ:北村薫
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コメント 4

takao

このシリーズ自体、作者が戦争に迫る時代を描きたかったのかなぁ、という舵がしました。
時代の流れの中で、それでも凜として生きていくお嬢さまとベッキーさんの姿が見ていて気持ちよかったです。
文章も、上流階級という舞台設定に合わせてか、洗練された感じがしました。

ベッキーさんの出自は意外と早く出てきたりしますよ。
素敵なシリーズですので、続きも是非是非。
by takao (2011-10-10 10:31) 

そら

北村薫さんの作品大好きなんです!
どの作品も文体が美しいですよね。
ちょっと切なくて泣いちゃう作品が多いですけど、やりきれない涙ではない感じです。読後感がすごく良いです。
by そら (2011-10-10 10:36) 

ミナモ

>takaoさん 
このシリーズも後2冊あるんですよね。言葉の端々に、そういった時代の雰囲気を感じつつも主役二人の柔らかさや芯の強さにしびれてました。

あれ、そうだったんですか。じゃあ間を置かずに早く読まなくちゃ(笑)
てっきりベッキーさんの出自は不明のままかと思っていたので、楽しみです♪
by ミナモ (2011-10-16 16:37) 

ミナモ

>そらさん 
私も大好きです!と言っても、まだ2シリーズと1冊しか読めてませんが…。
どの作品も洗練された文章が素敵ですよね!
やりきれなさではない涙を流す作品てそうそうないですよね。
大好きな作家さんです^^
by ミナモ (2011-10-16 16:40) 

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