綾辻行人『Another』 [読書]
その「呪い」は26年前、ある「善意」から生まれた―。1998年、春。夜見山北中学に転校してきた榊原恒一(15歳)は、何かに怯えているようなクラスの雰囲気に違和感を覚える。不思議な存在感を放つ美少女ミサキ・メイに惹かれ、接触を試みる恒一だが、いっそう謎は深まるばかり。そんな中、クラス委員長の桜木ゆかりが凄惨な死を遂げた!この“世界”ではいったい、何が起こっているのか?秘密を探るべく動きはじめた恒一を、さらなる謎と恐怖が待ち受ける…。
約670ページ。 厚さを感じさせずに読了。ああ、凄かった。 こういう、頁も時間も忘れて読んでしまう本にめぐり会えるのって嬉しいな。
多くは語れません。 言ってしまうと盛大なネタバレになるし、魅力も半減してしまうだろうから。
15歳の少年が越してきた町の、ある学校の噂―「3年3組」と、奇妙に惹かれる少女との邂逅。
物語はPart1 「What?……Why?」とPart2 「How?……Who?」に分かれていて、この章の境から物語の質というのかな、ミステリのモノが変わって進んでいくことに軽く鳥肌が立ちました。 そして展開の転がりに目が離せず、結局最後まで読み通してしまいました。
全体に漂う得体のしれなさに気味悪く感じたと同時に、確実に「何か」があると証明するように、犠牲者が次々と出るたびに恐怖を味わいました。 その一方でしっかりしたミステリ仕立てにもなっているし、かと思えば青春モノとも取れると思う。
一度に3つの味を味わった一作。 あんなに怖がりながら読んでいたのに、読み終わえた今 切ないような苦しいような、そんな気持ちが占めています。
館シリーズも未だ途中までしか読めていないけれど、綾辻さんの他作品もとても気になってきました。
こんばんは~♪
私もこれ読んだのですが、じわーっと迫ってくる恐怖にゾクゾクでした!
綾辻さん作品って読み始めると止められなくなります。
不思議な魅力があるんだろうなぁ。。。
分厚いけれど楽しめる作品でしたね★
by 月夜 (2010-10-18 22:47)
>月夜さん
お久しぶりですっ^^
綾辻さんの作品って、まだあまり読んだことがないのですが『囁き』シリーズに近い作品でしたね。ジワジワと…恐怖がきました(ヒャー)!
文章の雰囲気なんでしょうか…綾辻さん、読みはじめたら、止まりません(笑)
文庫化したら、また読みたくなりそうです(夏に…w)
by ミナモ (2010-10-19 23:03)