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乙一×新津保建秀『GOTH モリノヨル』 [読書]

GOTH  モリノヨル

GOTH モリノヨル

  • 作者: 乙一
  • 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
  • 発売日: 2008/12/17
  • メディア: 単行本

乙一7年ぶりのGOTH書下し短編と写真が織りなす必携ビジュアルブック山奥にある連続女性殺人事件の死体遺棄現場へ赴いた森野夜。その場で出会い、記念撮影のシャッターを押してくれた男とは?7年ぶりのGOTH新作100枚に加え、カメラマン新津保健秀が撮り下ろすファン必携書!

 十代の一時期、乙一作品は心の拠り所のように読んでた。 その中でも特に思い入れある「GOTH」。続編読めることに、とにかく嬉しかったなぁ。
単行本あとがきでもまったく続きは書かれないような気配がしたし希望は持っていなかったはずなのに、やっぱり「続編」と聞くと興奮したよ^^
映画化での宣伝みたいな1冊だから、もう二度と出ないと、今度こそ次はないと思うけどそれでも読んでしまうともっとこの世界観に触れていたくなる。

 内容は「GOTH」と同じような―本当、懐かしいくらいの空気を吸った感じ。 淡々としていて、残酷なのに悪意が見えなくて、それがキモチワルイ。懐かしい。
 森野夜のヒロインぶり(だよね? 何だかんだで(結果的には)「僕」に助けられてるところがw)にニヤニヤしたり、あまり出番がなかった主人公の印象がよくよく思い返せば色濃かったなぁとか。

 「僕」と夜野の特殊な関係は今でも憧れのような気持ちがあります。
異性間での、恋愛―とはいえないような、でも執着した関係。 十代の少年少女の物語で、生と性を感じさせないある種の清らかさがあるような錯覚。 クラッとする。
…ここまで考えると既に信者みたいな気がしてくるわ;  夜の方が段々人間らしい感情で「僕」に接しているけど、「僕」はとことん異常に走る。 互いに向ける意識が微妙に違っていても安定しているように 見える。

 あ、正直写真より小説に割いてほしかった気も(100Pもなかったし)。 あと僕@本郷奏多くんの写真さえあれば満足したかもな。

(2010/5読了)☆☆☆★

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