汀こるもの『赤の女王の名の下に THANATOS』 [読書]
- 作者: 汀 こるもの
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/11/06
- メディア: 新書
情報漏洩、そして少年犯射殺の責任を問われ閑職に回された警察官僚・湊俊介。エリート街道復帰めざし、警察トップにも影響力ある財閥の、婿選びパーティに高校生探偵・立花真樹と参加するも、館で令嬢が殺害される。家名に傷がつくことを厭う遺族、自己保身に走る湊、大人の事情で事件はあらぬ方向に処理されるが惨劇は続く！湊たちは恐怖の館から生還できるか。
湊警視が――お仲間入りです。
どんどん増えてく”ひとでなし”－ず。
前回のアレで軽く失踪とか殉職してしまうんじゃと思ってたんで、湊さんの（ある意味）復活には嬉しかったです。いや今さら「この人面白いかも…」って気づいた矢先に可哀そうなメに合ってたから。。まさか主人公並みに出張るとは思わなかったよ！笑
そして彼が出張っていたおかげか（せいか）、今回は魚の蘊蓄が 若干 控えめで、彼の素晴らしい英語の詩が目立ってた。どちらにしても読んでるだけでウザいんだけどｗ 褒めてます。
あと美樹がダウンしてたからかな。―あ、よかった。少し安心した。 あのままスッパリ何にもなかったことにならなくて。 調子が悪いのって、シドくんのことがあったからだよ…ね？
舞台は本格ミステリに出てくるような古い洋館。集まっているのは由緒ある家系のものたち＋α。
3巻はロマンスを目指していたみたいなんだけど、私にはこっちのほうが『THANATOS』らしいラブロマンス小説だなあと思ったり。 甘くて切なくて…滑稽な感じが。
ところで登場人物紹介頁。
真樹でさえあんな風に書かれるなんて…！ ほんと間違った認識してたんだ。―”メフィストフェレス”の落とし子の位置か。「メフィストワルツ」の章で十分わかった。最悪だ。
高槻さんが本当に”助けて、ドラえもん”になっちゃってるし、湊さんは魂を刈り取られたし、双子は元からアレだし…すごいな、このシリーズ普通の人がいないよ\(^0^)/ 今さらだけど。
湊さんがふつーのオッサンに見えた瞬間―”そもそも写真メール機能など使ったこともない”。
”――警視庁のコンピュータを内部からハッキングして機密を漏洩した代議士子息、
器物損壊のための斧を持ち歩いている刑事、
眠ったままでヘブライ語の読み書きができる警察官僚。
――名家のお嬢様が洗剤で死んだからといって何だと言うのだ。”
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