『ぬばたま』 [読書]
- 作者: あさの あつこ
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2008/01
- メディア: 単行本
●あらすじ●山は人魂の還るところだ。恐怖の裏に安穏があり、冥福がある。山に囲われて生きた者は、みな誰も還るのだ。山に抱かれて朽ちていく。都市の人たちはあの恐怖を、あの陶酔を、知らないのだ。逝く者と残る者と、淋しさはどちらが勝るのだろうか。答えはまだ、つかめない。生き抜く苦しみを知る大人たちへ贈る慈愛に満ちた物語。
なんだか、不思議な、お話、だったなぁ…(感想書きづらい;)
あさのさんの中でも、傾向は『地に埋もれて』や『福音の少年』らへんの少しダークが入っている部類なんで、『バッテリー』や『ガールズ・ブルー』のような青春くさいお話ではなかったですね。まぁ、タイトルからしてそっちではないと思っていたのですけど。
壱・弐・参の章はただひたすら不気味な物語を読んでいて、最後の「四の式」に入ってようやく大体の全貌が掴めた…かなぁといったところ。
あさの作品は大好きですが、これは特に好きーな部分がなくて少し意外、うん、少し残念。物語にイマイチ乗り切れてなかったというのもあります;
けれど、各章主人公たちが、<山>の異質さを直感で気づきながらも、否応なく惹かれてゆく過程が白昼夢を見ているようで、(四に入って急に目が覚めた感じもして)少し怖かったかなぁと思ったり。
文章好きな作家さんですv
1票どうぞー。
★★★
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